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世界の塩生産量の85%は工業用資源へ

一昔前までは、人は食べるために必要な塩だけを生産していました。だからこそ、塩の製法は経験則を重んじ、古くから伝承されてきた伝統技法が培われてきたのです。
しかし近代工業の発達とともに、塩が持つ化学作用を利用する用途が拡大していき、第二次世界大戦後には、塩の工業用需要は食用需要を逆転し、その量を急速に伸ばしていきました。
主要工業用途としては、「石油精製の溶解性用」「ソーダ・塩素工業の素材原料用」「窯業・火薬・金属精錬・鋼圧延・染色などの化学作用」「イオン交換樹脂再生のイオン交換用、皮革加工の脱水・防腐作用」「顔料製造の磨砕助剤用、道路の凍結防止用」「石鹸・染料・合成ゴムなどの塩析作用」などと多岐に渡ります。
世界の塩生産量の85%は工業用資源。そして残りの15%が食用塩という現状。工業用の塩には余分な無機塩類を含まない純粋な塩化ナトリウムが望ましく、しかもできる限りコストを安くすることが必要だったのです。

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現代の塩の成分……純度の高い「塩化ナトリウム」

世界の食用塩(25カ国、266点)の水分と塩化ナトリウムの純度を示した表が下記です。世界的に見ても塩の品質は水分が少なく、純度が高いものが多く、国内で市販されている食塩、精製塩と同等のものが世界の主流と言えます。また、国内製品の分析例と外国製品の分析例も以下に掲載していますので、ご参照下さい。

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