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塩と無機塩類

水や空気と同様に、塩は人が生きていく上で必要なもの。そんな漠然とした認識が、科学の進歩で実証されようとしています。 電子顕微鏡や分析技術の向上とともに、塩にはかなり多種類の有機、無機元素が含まれていることが最近になってわかってきました。生物に多種類の微量元素が存在すること。それが酵素の触媒として、様々な役割を果たしていることも、つい最近になってわかってきたことです。つまり無機塩類の成分が、生物そのものの維持に重要な役割を果たしていることがわかってきたのです。
塩は単なる必要なものではなく、生物が求めているものという認識に変わりつつあります。微量なために見過ごされていた無機塩類の重大性に、ようやく気づいたのです。

生命には微量の無機塩類が必要

下記は、体重70kgの成人の元素量を表にしたものです。含まれている元素はとても多く、その含有量には、一番多い多量元素である酸素から、一番少ない超微量元素であるコバルトやバナジウムまで大変な差があることがわかります。一番少ないものは東京ドームに目薬一滴程度の分量です。この分量は、それぞれの元素がその程度に応じて人間に必要とされている配分なのです。
例えば、亜鉛は多くの酵素やタンパク質の中に存在し、身体に非常に重要な働きをしていることが判明しています。動脈硬化はカルシウムとマグネシウムの量とバランスに関係があること、またカルシウム不足が骨粗鬆症の原因となっていることは、健康番組でもよく取り上げられていることです。
近年の研究によりスズ、バナジウム、フッ素、ケイ素、ニッケル、ヒ素、鉛の必要性が明らかになって来ています。いずれにせよ、このわずかな単位のミネラル物質がないと、動植物は生きていけません。

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